定期演奏会の1

秋田県立大館桂桜高等学校 中期ビジョン(5か年計画)令和5年度改訂

中期ビジョン令和5年一部改訂(大館桂桜) pdfファイル

Ⅰ  本校が目指す姿

1 学校の現状や課題

 本校は、普通科、生活科学科、機械科、電気科、土木・建築科の5つの科を有し、教育理念として、「生徒一人ひとりの能力を最大限に伸ばし、地域社会を愛し、自立してふるさと秋田の発展に貢献できる人間の育成を目指す」ことを掲げている。
 地域と連携した様々な活動や、2年生全員が地域の事業所においてインターンシップを経験し就労意識の高揚に努めることで、地域から愛される「開かれた学校」を目指している。
 普通科には国公立私立4年制大学や医療系看護系専門学校等への進学を目指す文理コースと、実用的な資格を取得して卒業後の就職を目指すビジネスコースの2コースがあり、進路希望に応じて選択することができる。
 生活科学科では地域の協力を得ながら科や家庭クラブの活動を行い学習の成果を各種イベントで発表して地域に還元している。先輩方から地元の伝統菓子「かまぶく」や絞り染めの技術を引き継ぎ普及活動にも取り組んでいる。また、福祉コースでは介護職員初任者研修の修了を目指す他、地域の福祉施設や特別支援学校、小学校と交流するなどの活動を行っている。
 工業系学科では、秋田県高校生ものづくりコンテストにおいて優勝するなど、全県の「ものづくり教育」をリードし、「ものづくりトップの高校」を目指して各科とも日々技術・技能の鍛錬に努めている。また、専門性を高めようと大学進学を目指す生徒に対し、国公立大学への進学にも対応している。
 入学者選抜では、普通科と生活科学科はくくり募集を実施しており、工業系学科では機械科、電気科、土木・建築科の3学科で募集している。
 また、「21世紀を生き抜くために桂桜生に身に付けさせたい力」として、4つの力(習得力、思考力、行動力、発信力)を規定し、全教育活動を通じてその育成を目指している。5つの学科と10のコースをもつ学校の特色を活かすため、学科間の連携が重要である。
 カリキュラム・マネジメントやキャリア教育のさらなる推進と、産業教育における連携をさらに深めていくことが本校の課題である。

2 学校を取り巻く将来の状況の予測

 国際化社会、グローバル経済の進展と少子高齢社会への移行により、我が国の産業構造や就業構造は変化し続けており、このような変化にも柔軟に対応して、キャリアアップを図っていくことのできる人材の育成が求められる。地域においては、次代を支える若者の定住がますます求められ、
特に製造業などのものづくり、専門的な知識・技能や資格を活かした分野において、本校卒業生の活躍が期待される。将来、優秀な人材が県内にとどまり、地域の活性化の原動力となるように、地域に貢献できる人材の育成をしていかなければならない。

3 スクール・ポリシー

(1)グラデュエーション・ポリシー(目指す生徒像)

本校は、校訓「至誠 創造 錬磨」の下、生徒一人ひとりの能力を最大限に伸ばし、地域社会を愛し、自立してふるさと秋田の発展に貢献できる人間の育成を目指した教育活動を展開している。
①知識・技術を身に付け、課題を発見し、根拠を持って原因と解決策を考える生徒
②自らの意志で主体的に行動する生徒
③自分の考えを、わかりやすく他者に伝えることができる生徒
④地域を愛し、他者に対する思いやりの心を持つ生徒

(2)カリキュラム・ポリシー(本校の学び)

 普通・生活科学科では、学校での教育活動と地域社会での体験を通して、社会的・職業的自立に必要な確かな学力や能力、態度を身に付けることと、地域の環境、文化、福祉などの学習を通して、文化継承と生活向上の両面から地域社会の発展に貢献する能力や態度の育成を図っている。
 工業系各学科では、学校での教育活動と地域社会での体験を通して、社会的・職業的自立に必要な確かな学力や能力、態度を身に付けることと、ものづくりなどの体験学習を通して、豊かな創造性を育み、社会や産業の変化にも主体的かつ柔軟に対応する資質を身に付け、地域社会の発展に積極的に貢献する能力や態度の育成を図っている。
①確かな基礎学力を身に付けさせるとともに、社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる能力を養う
②科学技術の進展と生活様式の進化に対応する技術を身に付けさせる

(3)アドミッション・ポリシー(求める生徒像)

①地域社会を愛し、ふるさと秋田の発展に貢献したい生徒
②基本的生活習慣が確立しており、家庭学習の習慣が身に付いている生徒
③基礎学力が定着しており、高校に進学する目的や進学後の目標が明確な生徒

Ⅱ 「5年間を通しての具体的な目標と取組」

1 5年間を通しての具体的目標

(1)進路志望の達成

全員の希望進路実現を目指すとともに、進路志望別に目標を設定する。
①国公立大学合格者 10名
②4年制大学合格者 30名
③公務員合格者 10名
④就職内定率 100%
⑤県内就職率 80%

(2)資格取得の奨励

(普通科)
全員が資格取得に挑戦し、漢字・英語・数学・商業系検定等の資格取得に努める。
(生活科学科)
全員が資格取得に挑戦し、家庭科技術検定、全商情報処理検定、ビジネス文書検定、介護職員初任者研修などの資格取得に努める。
(工業系学科)
全員が資格取得に挑戦し、全国工業高等学校長協会主催ジュニアマイスター顕彰の認定を受ける。

(3)部活動等の実績

東北大会出場 9部
(令和2年度 2部 令和3年度 3部 令和4年度 3部)
全国大会出場 5部
(令和2年度 1部 令和3年度 2部 令和4年度 4部)

2 目標を達成するための具体的な方法、取組等

【1】基礎学力定着のための取組
(1)ICTの活用による授業改善

各教科の特質に応じて、1人1台端末を効果的に活用した学習活動を積極的に取り入れる。

(2)課外授業の実施

長期休業中や土曜日に組織的に課外授業や週末課題を実施し、進学希望者の学力を高める。

【2】地域と連携したキャリア教育の取組
(1)ふるさと人材・地域づくり推進事業

「持続可能な地域づくり充実事業」「飲食業後継者等育成事業」「若年技能者人材育成支援事業」等の専門家による指導
①地域の指導者による「食文化」や調理の基礎基本の講習
②地域の指導者による「藍絞り染め」の講習

(2)地域の企業・団体や学校との連携

①2年生全員によるインターンシップの実施
②秋田犬ツーリズム、比内地鶏生産部会との連携
③大館市えだまめ産地育成研究会との連携
④社会福祉協議会や企業と連携した技術ボランティアの実施
⑤ロータリークラブと連携してのシニアファッションショーの企画、演出、運営
⑥秋田職業能力開発短期大学校との産業教育や課題研究の連携
⑦秋田看護福祉大学と生活科学科福祉コースとの授業連携
⑧比内支援学校との交流事業
⑨鷹巣技術専門校とのものづくり連携、体験授業の実施
⑩市内小学校とのものづくりによる交流授業の実施

(3)大館市との連携

①大館市生涯学習課主催事業の体験学習プログラムへの協力
②大館市食育推進委員会への「減塩レシピ」の提供
③大館市福祉部長寿課との連携(「介護のお仕事PR隊」「認知症サポーター養成講座」の実施)

(4)保護者や地域との連携

①保護者向け進路ガイダンスの実施
②面接指導への協力要請
③地元町内会との連絡協議会の定期開催
④地域行事への協力

【3】進路学習・資格取得の奨励
(1)進路希望別模擬試験の全員受験
(2)英検、商業系検定、家庭科技術検定、工業各種検定等への指導

令和3年6月策定
令和5年6月一部改訂